ネネツ族とは?トナカイの生肉が食事?風呂や言語/人口は?服のパーカー発祥の地!?ロシアの少数民族であるネネツ族をご存知でしょうか?今回はロシアの最果ての地に住む少数民族ネネツ族の食事、風呂や言語/人口に加え、服に関する興味深いお話を紹介します!パーカー発祥の地だった!?
目次
ネネツ族とは?
[出典元]http://littletrip.diary.to
ネネツ族とは、ロシアの極北地方、西シベリアの北部に位置するヤマル半島に暮らす少数民族です。「ヤマル」はネネツ語で「世界の果て」という意味です。
[出典元]https://www.enecho.meti.go.jp
ネネツ族は、トナカイと一緒に住んでいる遊牧民族でもあります。
ルーツは中央アジアで、争いを好まない民族だったため、戦いを避けて現在の地にたどり着いたと言われています。
平和的な民族なんですね!
もっとも、争いなどしていては、厳しい気候の地域で暮らすことはできないでしょうからね。
人種的には、日本人と同じモンゴロイドですから、なんとなく親しみがもてますよね♪
ネネツ族の人口は?
2010年の調査によると、45,000人ほどです。
このうち、極寒のツンドラ地帯で伝統的な遊牧民としての生活を続けているのは3,500人ほどだと言われています。
共に暮らすトナカイの食べ物を確保するために遊牧生活を続けているのですが、それぞれが別々に暮らすスタイルを取っています。
ある程度離れて暮らさないと、飼っているトナカイのえさの取り合いになってしまうからだと言われています。
ネネツ族の言語は?
ウラル語族に分類される「ネネツ語」を話します。
フィンランド語、エストニア語やハンガリー語と遠い親戚関係にある言語です。
実は、ネネツ族は大きく2つに分かれ、ツンドラ地帯に住む「ツンドラネネツ」と、森林(タイガ)地帯に住む「森林ネネツ」の大きな2つのグループに分かれています。
「ツンドラネネツ」と「森林ネネツ」が話す言語は、それぞれ「ツンドラネネツ語」と「森林ネネツ語」に分かれていて、まったく違う言語とされています。
ネネツ族の衣服は?パーカーはネネツ族が発祥!
[出典元]https://world-note.com/
ネネツ族は主にトナカイの毛皮で作ったコートを着ています。
コートは2層になっていることが多く、毛皮が体の内側を向いている内側の層と、毛皮が体の外側を向いている外側の層があります。
トナカイの毛皮はとってもあたたかく、なんと-40℃でも大丈夫だと言われています!
寒さを防ぐために頭部をフードで覆っていますが、これはまさしくパーカーですよね?
パーカーは元々、ネネツ族の伝統のトナカイの毛皮などから作った長いフード付き上着なんです。
実は“Parka”(パーカー)はネネツ語から来ているんですよ!
私たちが愛用しているパーカーの発祥がネネツ族だなんて、なんだかネネツ族が身近に感じられますよね(^^)/
ネネツ族の食事は『トナカイ』の生肉
[出典元]https://www.redbull.com
ネネツ族はトナカイの生肉を食べます。
食べた人によると「柔らかいステーキのよう」だとか。
トナカイの腸はソーセージにし、その他の内臓は犬のエサにします。
ネネツ族はトナカイの血もムダにしません。
そのまま飲み、あまった血は冷凍保存します。
決しておいしいものではありません。
血の味そのものなのですΣ(・□・;)
でも総合ビタミン剤として毎日飲んでいるのです。
まさしく自然のサプリですね!
ネネツ族の暮らしは?
[出典元]https://wired.jp
ネネツ族にとってトナカイは食糧、家の材料や衣服の材料でもあります。
トナカイの肉を食べ、トナカイの毛皮でできた服を着、トナカイの毛皮でできた家に住んでいるのです。
ネネツ族の暮らしはトナカイと共にあるのですよ。
ネネツ語でトナカイは『生活を与える動物』を意味しています。
しかし、近年の温暖化と気候変動により、トナカイの数が減ってきていて、ネネツ族の生活も苦しくなっていると言われています。
ロシア政府はこの伝統的な習慣を保護するために特別なプログラムを実施していて、ネネツ族にアパートや除雪トラクターを支給しています。
ネネツ族の伝統的な家は一年中快適!
[出典元]https://world-note.com/
現在、ネネツ族の多くは、一年間のいずれかのタイミングで、ロシア風の木造住宅で過ごしますが、それ以外の時間は『チューム』と呼ばれる伝統的なテントで過ごします。
チュームは円錐形をしていて、冬には木の枠組みにトナカイの毛皮を二重に張り、熱が逃げないようになっています。
地面にもトナカイの毛皮が敷かれています。
チュームの中には囲炉裏もあってとても暖かいです。
また、夏には特別に用意されたカバ(樺)の樹皮を張って涼しくなるように工夫されています。
冬は暖かく!夏は涼しく!最高の家ですね (^^)/
典型的なチュームには、人間が7人と犬10匹が暮らすことができます。
結構広いんですね!
ネネツ族の風呂は?
水は雪を溶かして利用していますが、お風呂はありません。ただ、村でシャワーを浴びる若者もいます。
ネネツ族の宗教観は自然崇拝に近い
ネネツ族は自然崇拝に近い宗教観(考え)を持っていると言えるかもしれません。
たとえば、冬のきびしい暮らしは、空の神であるヌン(善の力)と、地下の神であるンナ(悪の力)の戦いを反映したもので、この戦いによって季節が移り変わるとする考えです。
文明と暮らすネネツ族
ネネツ族の生活は、トナカイ中心の自給自足ですが、トナカイの毛皮を売ってそのお金で、買い物をしたりします。
スマホを使いこなすし、発電機で電気を確保しています。
遠くに行くときは、スノーモービルを利用しているんですよ!
かなり現代的な暮らしもしているんですね!