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モン族とは?民族衣装や刺繍が有名で日本人似?言語/結婚など特徴も紹介!

モン族とは?民族衣装や刺繍が有名で日本人似?言語/結婚など特徴もご紹介

モン族とは?民族衣装や刺繍が有名で日本人似?言語や結婚など特徴は?日本人に似ているといわれているモン族についてご存知ですか?今回は、モン族について言語や結婚などの特徴はもちろん、どんなところが日本人に似ているのか、などもご紹介します!

ぬまくん
ぬまくん
くろちゃん、今日学校で日本人に似ている民族として「モン族」が出てきたのだけど、一体どんな民族なんだわん?
くろちゃん
くろちゃん
あら、ぬまくん。「モン族」について興味があるにゃん?じゃあ今日は「モン族」について紹介するにゃん♪

モン族とは?

モン族とは

中国、ベトナム、ラオス、タイの山岳内陸部に住んでいる少数民族のことをいいます。

モン族は、もともと中国に住んでいたとされています。
でも中国で迫害されたため、ベトナムやラオス、タイに南下してきたといわれています。

中国では、モン族は「苗族」と呼ばれています。
読み方は、ミャオ族もしくはミオ族です。

これは中国での蔑称であり、苗を持って移動した民族という意味になります。
呼ばれるようになったのは、中国共産党が分類したからです。
そんなモン族ですが、Hmong族といい、空に1番近い民族という意味を持っています。

モン族について、人口や言語などをご紹介していきます。

モン族の人口は?

モン族は、中国に300万人住んでいるといわれています。
ベトナムには100万人、ラオスには50万人程度住んでいます。

中国の総人口は14億人程度いるといわれています。
中国には漢民族を含めて56の民族で構成されています。
14億人のうち、約90%が漢民族です。

つまり約10%が残り55の民族で、少数民族となります。
約1億人の中での300万人なので、モン族は少数民族の中では多いほうになりますね。

モン族の言語は?

モン族は、独自の言語を持っており、モン語を話します。
一般的には、ミャオ語やヤオ語と呼ばれていますが、ここではモン語としてご紹介します。

モン語は、声調言語です。
音調言語は、音の変化で意味が変わります。
アクセントが変わったり、音節ごとに高低が変わったりすることで、意味に変化が生まれます。

また孤立語なので、単語の形が変わりません。
中国語が声調言語と孤立語の代表なので、イメージは中国語です。

モン族には、中国語やタイ語などを話せる人もいます。
住んでいる地域によって、その地域に対応する言語が話せるようになっているんですね。

ただ、モン族は独自の文字を持ちません
そのため、コミュニケーションは会話だけで、記録することができませんでした。
残っている記録は、代々口頭伝承してきたといわれているんです。

研究ではモン族が中国で最初に住んでいた人々といわれています。
でもすべてを口頭伝承するのは難しいですよね。
そのため、曖昧な部分も多いとされています。

モン族の宗教は?

モン族は、すべてのものに霊魂や生命が宿ると信じています。
木や岩、川や山、泉など自然のすべてを崇拝しています。

そのため、祖霊や祖先に感謝する祭りを行います。
10月頃に年に一度、ノンニャンという大きなお祭りが行われています。
そこでは男性は楽器を吹き、女性は綺麗な銀飾りや豪華な刺繍の衣装を着て舞い踊ります。
とても賑やかなお祭りですね♪

また、モン族は精霊信仰もしています。
これは、中国文化に影響を受けたといわれています。
それに加えて、シャーマンも信じています。

精霊は基本的には、ダーと呼ばれています。
3種類の種類と呼び名があるので、ご紹介しますね♪

精霊の種類

・陰界の精霊
→死者の魂を審判する、あの世を統括する精霊。
・陽界の精霊
→守護霊のこと。善意のあるものと悪意のあるものに分かれる。
・天界の精霊
→人を助ける精霊。神話にも登場する。

またモン族には、洪水神話射日神話というものがあります。
まだまだ奥が深い民族ですね。

モン族は日本人似?

モン族は、日本に稲作文化を伝えた渡来人と、言われています。
また、日本人の祖先の一つだとも言われています。

最近の研究では、DNAが似通っていることが分かったそうです。
だから顔が似ているといわれるんですね♪

またモン族は、顔だけでなく食生活も似ています。
モン族の主食は米で、1日3食食べます。
日本で暮らしていると当たり前ですが、1日3食食べる民族は多くないんです。
この辺りも似ているといわれている要因ですね。

モン族は、米はもちろん、トウモロコシなどの野菜を作ります。
そのため、モン族の食事はバランスをとれたものだといわれています。
それに加えて、そばモチなども食べるといわれています。
日本での和食みたいなイメージですね。

モン族の文化に、餅つきやコマ回し、羽根つきなどがあります。
日本でお正月にする遊びの一種ですね。
つまり、モン族から日本へ伝わったと考えるのが自然です。

歴史を考えるとモン族が日本人に似ているのではなく、日本人がモン族に似ているというほうが正確なのかもしれませんね。

モン族の結婚は独特!

実はモン族には、非常に特殊な結婚についての習慣があります。
「妻を連れ去る習慣」がベトナムの北西部に住んでいるモン族には存在します。

妻を連れ去る!?どういうこと?となりますよね。(笑)

「妻を連れ去る習慣」は、男女が集まるお正月などに行われる習慣です。

まず、男性が好みの女性を見つけたら、男性は自分の家に帰ります。
自分の両親に、妻候補の女性を連れてきていいか、質問します。

親が同意すると、男性は女性を自分の家に連れ去るために計画を練ります。
場所や時間などの計画を立てて、連れ去るための友人を連れて行きます。

友人は近くで隠れて、男性は狙いの女性に話しかけます。
そして「妻の候補として連れ去ります」と言って女性を連れ去ります。
友人は、隠れた場所から出てきて連れ去るのを手伝います。

このとき、女性は相手の男性が好きでも嫌いでも泣く必要があるそうです。
泣かずに連れ去られたら、家族や隣人に女性は軽蔑されるといわれています。

いきなり連れ去られて泣かなかったら軽蔑される、というのはなかなか大変です。
驚きすぎて涙が出ない可能性もありますよね・・・。

ちなみにこの好みの女性は、恋人だったり友達だったりすることが多いです。
結婚するための儀式、みたいなものですね。
泣く演技が必要なので、演技力が必要になります。(笑)

でも全く知らない、初対面の女性のときもあるといわれています。
全く知らない男性に囲まれて連れ去られる、と考えるとなかなかの恐怖ですよね・・・。

女性の家では、連れ去られたことを知ると、男性を倒そうとやってきます。
そのとき、男性の友人が、男性の代わりに攻撃を受けます。
ここでも友人は大活躍、ということですね。(笑)

その間に、男性は女性を家に連れ去ってしまいます。
3日間、女性は男性宅で「同棲」をします。
そこで、男性の姉妹に結婚するよう説得されながら、ゲストとしてもてなされます。

4日目になって、女性が結婚に同意すると、男性の両親は女性の家に行きます。
そこで婚約の通知として、水牛の角、パイプタバコ、ワインを持っていきます。
ここで、女性の家族の許可を得て、女性は妻として正式に生活を始めます。

 

何故このような習慣があると思いますか?

モン族の男性が女性を連れ去るのは、勇敢で頭が良いことその女性を愛していることを伝えるためといわれています。
夫婦としての最後の試練、というところですね。

ちなみに、普通に結婚することもできます。
最近はこの習慣は少なくなっているようですが、夫婦の最後の試練として相応しいといわれており、妻を連れ去る習慣が好まれています。
そのため、今でもなお受け継がれているといわれています。

「妻を連れ去る習慣」はモン族特有のものです。
モン族に会いに、ベトナムに行く際は頭の隅に入れておいてくださいね。

モン族の民族衣装は刺繍が綺麗!

モン族とは?民族衣装や刺繍が有名で日本人似?言語/結婚など特徴もご紹介

モン族は文字を持たない民族です。
そのためモン族の歴史や民話は、口頭伝承とともにモン族が得意な「刺繍」であらわされ、伝えられてきました。
他にも、自分たちの生活の様子も刺繍して伝えてきたといわれています。

様々な色の糸で、器用に刺繍していきます。
だからモン族の刺繍はとても綺麗なんですね。
刺繍という伝統文化、伝統技術を母から子へと伝承しています。

また、モン族の女性たちは刺繍のほかにも「リバースアップリケ」と呼ばれるものを得意としています。
「リバースアップリケ」は、通常のアップリケの方法と逆になります。
何枚もの布を重ねて、切込みをいれて裏側に織り込んでいくことで下の布の色の模様を作っていきます。
何重にも重ねた模様で色鮮やかに人や動物をあらわしているんですね。

デザインはどんどん変化しています。
民族独自の伝統を守り伝承していきながら、新しい文化なども取り入れています。
昔から全く変わらないもの、という意味では伝統文化らしくないですが、この変化もまた伝統文化の一つなのかもしれません。

モン族の刺繍が入ったものは衣服以外にも小物などがあります。
もし、興味があれば手にとって見てくださいね。
とても綺麗なので、心奪われること間違いなしです。

ぬまくん
ぬまくん
なるほど、モン族についてよく分かったわん。くろちゃん、ありがとう♪是非モン族に会いたくなったわん。
くろちゃん
くろちゃん
どういたしまして♪ぬまくんもいろいろな民族に興味を持って、一緒にいろいろ学んでいこうにゃん。