ベドウィン族とは?食事/歴史/民族衣装は?従妹の近親結婚が主流!?広大な砂漠に住むベドウィン族は、時代と共に変化している民族です。中東からアフリカ大陸へと広がる砂漠で暮らしているベドウィン族。あまり聞きなれない民族ですが、今回はベドウィン族の食事や歴史・結婚に加え民族衣装についてご紹介!
ベドウィン族とは?
[引用元]https://world-note.com/bedouin-people/
ベドウィンとは、アラビア語の badawī からきた言葉で「砂漠の住人」「砂漠の民」「町以外に住む人々」を表す言葉です。
中東から北アフリカにかけての広い砂漠に住む遊牧民のことを指します。
中東においてはあまり人口が多くないベドウィン族ですが、常に移動している遊牧民族のため、その拠点範囲は広大なもの。
特にベドウィン族は、北アフリカやアラビア半島、エジプト、イスラエル、イラク、シリア、ヨルダンに多く住んでいます。
また、ベドウィン族の拠点範囲が広い理由として、部族間で絶え間ない紛争が起こり、徐々に小さなグループに拡散していき、行動範囲を広げていったともいわれています。
一括りにベドウィン族といっても、その中にはたくさんのグループがあるのです。
そしてラクダやロバ、ヤギや羊などの遊牧や売買をしながら、独立した生活スタイルを営んで暮らしています。
ベドウィン族は家族を大切にする民族!
[引用元]https://world-note.com/bedouin-people/
ベドウィン族は、何よりも血の繋がり、その中でも父系の血縁関係を重視し、軸としている民族です。
その中でも、血縁関係が近ければ近い程、重要であり尊重されます。
先程バドウィン族には色々なグループが存在する、と書きましたがそのグループは主に血縁関係で構築されていることが多く、それ程に彼等にとっては血の繋がりは重要なのです。
その為、遊牧生活をしていたこともあり、現在でも半数以上(!)が近親間での結婚をしているというから驚きです・・・!!
※ちなみにベドウィンの社会でも近親相姦は禁止な為、許される最初の組み合わせは従兄弟同士になります。
もし日本で聞いたら、従兄弟同士でも「え?!」と驚いてしまいますよね。。。
日本と大きく異なる文化ですね。
ベドウィン族の食事は?
[引用元]https://plaza.rakuten.co.jp
砂漠の中で生活しているベドウィン族なわけですが、どんな食事をして暮らしているのか気になるところですよね。
羊やヤギ等と生活を共にしている彼等ですが、実はベドウィン族の多くは肉をあまり食べないのです。
では、どんな食事をしているのかというと・・・実は、栄養価の高い羊のバターやチーズ等の乳製品に、薄くクレープ状に焼いたパン、街で買ってきた野菜や、チャイ(甘いお茶)などを主に食べているのです。
また、肉を食べないだけでなく、保存する文化もないので、食べる場合は全て生のまま消費します。
なので、肉を食べるのは、大事なお客様が来た時や、何かお祝い事があった時、久しぶりの親族に会った時等に限られているといわれています。
代わりに、チーズやバター等の保存技術は発達していて、これも砂漠で生きる彼等の生きる知恵といえましょう。
羊やヤギを生かしながら、そこから得る乳製品で生活をしていく、というベドウィン族の戦略なのです。
ベドウィン族の民族衣装は実用的!
砂漠の中で暮らしているわけですから、ベドウィン族の服も気になりますよね。
ベドウィン族の民族衣装は『トーブ』と呼ばれるものです。
▼ベドウィン族の民族衣装『トーヴ』▼
ベドウィン族の着ているトーヴは綿でできている民族衣装で、見たことがある方も多いのではないでしょうか?
ベドウィン族の男性は長く白いトーヴを着用し、女性は青または赤の刺繍が施された青もしくは黒色のトーヴを着用してるんですよ。
ベドウィン族の歴史と現在!
1930年代になると、油田が開発され、住んでいた地域に富がもたらされるようになります。その為、物質の豊かさに憧れるベドウィン族も増えていきました。
1950年〜1960年代には、中東政府によってベドウィン族の遊牧地域に規制がかかりました。それに伴い遊牧出来る土地が縮小し、更には人口が増加したことで、遊牧生活を止め、街に暮らすようになった人も多いのです。
今現在では、普通にスマホを持っていて、観光業などや安定した職に就き生計を立てている人も多く、逆に昔ながらの遊牧民だけでの生活を送るのが難しくなって来ているのが実情です。
スマホを持っていると聞くと、「え?なんか遊牧民のイメージと違う!」と思うかもしれませんが、ベドウィン族は彼等なりに新しい文化を取り入れ、生活の変化を受け入れながら暮らしているのです。
遊牧民としての文化も残しつつ、現代の文化も取り入れていくのが、これからのベドウィン族の新しい形なのかもしれませんね!